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【インドネシア通信 :::::天使の微笑み  】

      
                   神谷 典明
ジャンビの街角で偶然見つけた天使です。

イスラム服を着てお母さんとおぼしき人に抱かれ、
小職の目にはまさに天使が微笑んでいるように
見えました。
 
インドネシア人の子供は目がパッチリしていて
小さい頃は誠に可愛いものです。
まして小職のようにインドネシアへの駐在続きで
小さき頃の我が子と一緒に居れなかった者にとっては、
見られなかった我が子の幼き頃を他人の子に写して
見ようとする癖が出るのでしょう。
『自分の子も、こんなんだったんだろうか…』
50を過ぎてからやたらと幼子の様子に目が行くのです。
 
こんな天使を手に掛ける親が人類には居るのですね。
日本人とは特定しません。
インドネシアにもおります。
親の子殺し、子の親殺し…
このように可愛い子を手に掛ける人の心境はどのような
ものでしょうか?
頭が真っ白になり気が付いたら手に掛けていた、と言う
類のものでしょうか?
そうであって貰いたいと思います。
素面で手に掛けられる人が居る事を信じたくありません。
人間はそこまで悪くなってはいけないのです。
 
動物は狭い空間に密度高く入れられると子孫保存の
本能に導かれ共食いを始めるそうです。
狭い地球に溢れる人間という動物が、このような本能を
発揮しないように願わずにはおれません。
 
新しき年を迎えて、世界中の街角で天使の微笑みを
目にすることが出来ますよう、祈っております。

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